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オークションのチケットは買わない [チケット]

エレカシの人気が急上昇してから、驚くほどライブのチケットが買いにくくなった。一般発売はもちろんのこと、ファン・クラブの先行販売さえも抽選の当選確率が下がっている。これは、バンドの人気と公演会場のキャパシティとが釣り合っていないこと、またライブに参加したいというファンの熱意が旺盛であることを意味している。それでも、音楽業界に青天井の錯覚があった90年代の後半、CANYON時代のようなもの凄い勢いではないだろう。だが、タイアップをそこそこにするくらいで、各地のフェスへの出演から、自然と人気が上がってきた現在の状態は、エレカシのキャリアや実力に見合ったものであるように思うのだ。そして、その見合った人気の前では、00年代の活動を基礎とした中規模のキャパシティのホールでは小さすぎるのである。

しかし、取れない、取れないと多くのファンが嘆いている一方で、そんなプラチナチケットを転売する輩(やから)がいる。しかも、1枚どころか1組、2組と、同じ匿名のIDを使って、明らかにファン・クラブの先行チケットを定価以上の高額でオークション・サイトに掲示している。これは、転売業者がファン・クラブの先行申し込み権を利用して商売しているという可能性もあるが、もしかしたら、一般のファンの中にも複数会員の籍をもっているものが、重複して入手できたチケットの中から座席の悪いものをオークション・サイトに並べている可能性があるのかもしれない。どちらにしても、卑劣きわまりない行為である。手数料うんぬんの費用ならまだしも、飢餓感のなかで転売の利益を煽るのは、ファンとは呼べないただの強慾業者である。

私も転売したことはある。ただし、どれも定価以下であり、オークション・サイトを利用したことはない。私が転売することの理由は、空席をつくらないため、またエレカシを生で見たことのない新しいファンのために席を分ける機会を作りたいということなので、余ったチケットの譲渡の際には、「初心者や学生さんを優先します」と必ず書き添えることにしている。敬愛する対象を使って「金儲けをする」ことは私にはできないからである。



オークション・サイトやチケット屋に転売するファンが一定数いることは事実のようだが、彼ら彼女らは、そうやって転売の不当利益を得ながらエレカシファンであり続けて、なんら矛盾を感じないのだろうか?

エレカシの歌には社会悪を憤り、薄汚いやり口を皮肉る内容の歌が多いが、それと自分たちの行為が矛盾していることに気付かないのだろうか? 

定価以上の不当な価格で、チケットやグッズやCDなどを転売している(自称)賢いファンたちが、【デーデ】や【花男】、【男は行く】、【ガストロンジャー】などを聞いて平気でいる様は、それこそが戯画であろう。もしも、それが正当な利得であるならば、ファンレターにその差額で儲けた金額を書いて、送ってみるといい。「こんなに商売させていただきありがとうございます」と。さてさて、宮本御大は何と言い返してくるだろうか。

ファン・クラブへの入会は自分ひとり、一会員。ライブの先行販売は必要人数のみで、制限枠いっぱいまで買わない。先行販売に外れたら、プレイガイドの一般販売までひとつずつ全部に申し込みつづける。それはまっとうであるけれど、いわゆる「馬鹿正直」の極みで、人気が拡大したエレカシの前では、報いの少ない方法である。だが、「馬鹿正直」な方が「小狡い」方法で必ずチケットを入手するファンよりも、エレカシのファンらしいのではないか。負けることの方が、勝つことよりも価値が高いことがある。また、下手に勝つことが、負けるよりも悪いことが多々ある。いわゆる「小狡い」チケット入手は、エレカシファンとしてはもっとも唾棄すべき勝利である。イカサマ賭博や裏口入学のたぐいの行為は、エレカシ自身が戒めてきた「汚い」生き様である。

チケット転売業者については、「小狡い」ファンほどには非難できない。なんとなれば、それは需要に応じた商売であるからだ。純粋な音楽のファンにとっては、ダフ屋行為は醜い行為であり、法律からは違法行為でもあるのだろうが、チケットの転売が実質的に全面禁止ではない以上、そこには商売を目論むものたちが集うのは必要悪である。彼らは、手元に用意したチケットについてはファンでもなんでもないから、利益を得ようと値段をつり上げるのは道理である。ただ、チケット転売業者でもない(自称)ファンが、利益を得ようと敬愛の対象であるアーティストのチケットを、同志であるはずの別のファンに対して高額で売りつけるのは、東京湾のくされヘドロよりもなお醜悪な行為である。そんな醜悪な行為をして、アーティストやファン同士の連帯を馬鹿にしておいて、自分は比較的見やすい座席で、ワーワーと(自称)「熱心なファンでございます」と平然としているのなら、かける言葉もない。

オークション・サイトに並んでいるチケットには、そんな醜悪な自称「熱心なファン」たちが、自分の「小狡さ」を誇るそんな臭いがする。その汚い根性と卑劣な商売心にまみれたヘドロのような俗悪さは、高級住宅地のピカピカの大豪邸から漂ってくる、目に見えない、鼻では知覚できない腐臭である。見たいという気持ちはわかるし、必要悪としてのオークション・サイトは理解しているが、私はオークション・サイトでエレカシのチケットを買うことはない。それはつまり心意気の問題である。たとえ「やせ我慢」をする「馬鹿正直」と言われようと、金を積んで裏口から入るくらいなら、外から中の音を聞いて、中にいるファンより楽しんでやればよい。オークション・サイトで同志であるファンに対して高額でチケットを売るような輩(やから)には、本当の意味でエレカシの歌は理解出来ないだろう。なぜなら、彼らの歌の刃(やいば)は、そういう輩(やから)に向かってキラリと光っているからである。チケットにあぶれても私は嘆くまい。なぜなら、彼らの歌は「馬鹿正直」な敗者にも、やさしく届くからである。エレカシの歌のなかの「勝利」は、決して人を踏みつけにして笑う、そうした「勝利」ではないのである。(了)

追伸

タイトルを見返して、RCサクセションの【宝くじは買わない】を連想してしまった。(苦笑)
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コメント 5

あお

検索で偶然記事を見付けて読ませていただきました。
そうですよね…
どうしても生で見たくてオークションに参加してしまいましたが、つり上がる金額に尻込みしてしまいました。

潔く諦めて会場外で声が聞こえるのを祈るのが一番よいのでしょうね。
でも、悲しいです…
by あお (2012-10-11 22:47) 

モリ子

言葉もない。。。
私も明日のチケットをネットで探したいて、このコメントをたまたま読んだ一人です。
今回の件で自分を見失ってしまいました。今までは、チケットがとれなくても「馬鹿正直」な敗者である自分に誇りを感じていたはずなのに。。。

でも、目がさめました!!
明日は聖地のそばへ行き、先生の声を聴きたいと思います。
チケットを探している時の自分は、心がグルグルと掻き乱されていて、苦しかったのですが、今は心が穏やかになりました。
本当にありがとうがざいました。

by モリ子 (2012-10-13 22:21) 

黒のシジフォス

> あおさん > モリ子さん
過去記事にコメントありがとうございます。
おかげで誤変換を発見しました。校正不足です。

この当時はとがってましたね。今もとがるとこはとがってますが。
あまりとがりすぎも若気のいたりでいけませんね。
ただ、この時も今も、自分の考え方はいっしょですね。
ファンが転売を商売にするのは大嫌いです。

お金を出して手に入る物(事)と、
お金を出して手に入れてはいけない物(事)と、
身にしみてわけておいた方がよいと思ってます。
幸運で手にしたかぶりつき席と、
オークションで大金で落としたかぶりつき席、
同じものでも違いますよね。
わからない人には絶対わかってもらえませんが。
この違いがわかる人としか友達にはなりたくないです。

過去記事にわざわざコメントありがとうとざいました。
マイクを使うのだから、場外に聞こえないってことはないと思います。
ベスト・ポジションは別項の記事参考にしてください。
プラグインしたエレキサウンドほど大きく音漏れしないにしても。
もともと、あそこは講演やクラシカルな演奏をするための音楽堂ですからね。
熱心に譲渡掲示していれば、ドタキャンさんもいるかも。
何しろ、入場後もチケット払い戻しできるので、同道者募集の人いると思いますよ。
> あおさん > モリ子さん にも幸運がありますように。
by 黒のシジフォス (2012-10-14 00:27) 

わかめ

エレカシチケットを探していたら、こちらにめぐり合えました。
福岡公演は立ち見もあるようで、チケットぴあの先行抽選に参加しようとしたら、何やら余計にお金がかかるのでやめました。偶然オークションぽい所にも行き着いたのですが、うさんくさいのでこれもやめました。
一般発売日にチケットぴあのサイトから普通に購入します。購入出来なかったらそれはそれでいいのです。また、何年か先に福岡に来てくれます。
エレカシファンは、一歩引いて見てるのがカッコいいと思ってます(≧∇≦)

by わかめ (2017-08-08 17:11) 

ゆう

たった今一般発売にもチケットをgetならず、泣く泣くオークションを検索していた折、偶然ブログを読ませて頂きました。
『心意気の問題』『馬鹿正直の敗者』という言葉にハッと正気に戻り救われました。この感謝の気持ちを何と呼べばよいのだろう…
長年のファンでありながら子育て中につきなかなか足を運べず、今回地元(奈良)に来ると知り、30周年のお祝いに初めて参戦しようと熱い想いを抱いてましたが…断念。違う形で彼らを純粋に応援していこうと思いました。
危うくお金の使い方を間違えるところ、救って頂き本当にありがとうございました!
by ゆう (2017-09-02 15:19) 

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